今、昨日届いたCD「Vignettes」を聴いています。
夏の録音だったので、ホールの冷房の音が入ってはいけないと、録音の時は冷房を消して汗を流しながら、弾いていました。
表現したい事がきちんと伝わっているだろうかと、1曲1曲確かめながら聴いています。
聴いていると、これまでの想いが駈け廻って、涙が溢れてきました。
昨年1月にこのレコーディングが決まってから発売まで、一年がかりのプロジェクト。
この一枚には、吉松隆さん、プロデューサーの井阪紘さんはじめ、エンジニア、調律師、カメラマン、カメラータ・トウキョウの皆さん、他多くの方の想いが詰まっています。
ずっと手元にあった「6つのヴィネット」の作品も、もうすぐ世に出るのかと思うと、少し寂しい気持ちもあり、でも嬉しくもあり、なんだか複雑な心境です。
(3月5日に楽譜も発売される予定です)
最後に収録されている「アヴェ・マリア」は、昨年の震災で犠牲となられた方への追悼の気持ちを込めて演奏しました。
阪神淡路大震災から17年目の昨日に、この「Vignettes」が届いた事も、何か意味があるのではないかと思いました。